私がお勧めしたい作品は、講談社から出版されているプラネテスです。
舞台は近未来、主人公は、宇宙のゴミであるスペースデブリを回収する会社に務めながら、自分の宇宙船を持つという夢に向かって頑張っているというもの。
この作品に出てくるキャラクターは、みんな非常に個性的で、魅力に溢れています。
不器用な生き方しか出来ない船長、悲しい過去に囚われ人生に迷っている同僚、宇宙を求めすぎた老人、非情さと人間味がアンバランスにない混ぜになった偉い人、普通の人が見れば辛いはずの境遇でも心からの笑顔を絶やさない少女。
そして、愛のわからない主人公と、愛に溢れた後輩との出会い。
彼ら、彼女らの心情が、次から次へと読者の心に深く潜り込み、読んでいるといつの間にか涙腺が緩んでいることに気付きます。
私自身、本来なら共感できないほどに鋭く尖った感情の発露を見せるキャラクターたちに、何故か共感してしまうという不思議な体験ができました。
人と関わって生きるということは一体どうゆうことなのか、悩み、迷っている人には特にお勧めです。